2019.04.15.台湾から返還の遺骨と面会、慰霊祭を行いました。沖縄県に対しては、遺骨の再風葬を要請しました。

2019年4月18日

京都大学に対する遺骨返還訴訟原告の玉城(たまぐしく)毅さんの報告です。

「台湾から帰国した琉球人祖先の遺骨と対面」   京都大学遺骨返還訴訟 原告 玉城毅

台湾より遺骨63体が琉球に返ってきました。私たちは90年もの間他国に連れ去られ肩身の狭い思い、冷たい資料室に収納され辛い日々を過ごしてきた我々の祖先に会って供養をするため、4月15日に「沖縄県埋蔵文化財センター」に赴きました。
遺骨は琉球に帰ってからも又、冷たいガラスケースに入れられ貝塚などから採集された土器などと同じ部屋に置かれていました。段ボールを開けて祈りを捧げたいと要望しましたが、外気に触れると遺骨の風化が進むとの理由で開けてはもらえませんでした。
私とマスコミ4社が、松島泰勝先生他15人の子孫の方々と県とのやり取りに注視していましたが、県教育庁文化財課の濱口寿夫課長は学術資料として保管する意向です。原告の亀谷正子さんと私は百按司墓への再風葬を訴えました。そして他の子孫からも子孫縁者に許可を得ないで持ち去った遺骨は元あった場所に戻すべきとの意見が相次ぎました。
祖先との思いに沿わない対面でしたが、そのあと私たちは、センターの敷地外で慰霊祭を行いました。敷地内での祭祀の挙行は禁止(塀の外で雑草の生えた敷地でも禁止)されていました。
慰霊祭後、最年長の横田さんの「争いのない形で再風葬を実現してほしい。」との提案を全員で確認しこれからも再風葬に向けて交渉していこうと決意しました。

この要請及び慰霊祭の様子は、当日夜の「NHK沖縄」のニュースでも取り上げられました。

翌日の「沖縄タイムス」「琉球新報」の両紙にも掲載されました。