2019.06.01.「今帰仁で考える百按司墓(むむじゃなばか)盗骨問題」が開催され、82名の参加者がありました。会員Nさんの報告です。

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去る6月1日土曜日に今帰仁村中央公民館において、北部地区では初開催となる百按司墓盗骨事件につての報告会が開催されました。
百按司墓盗骨事件の舞台となった今帰仁村で、村民の方や北部周辺地域の皆さんに事件のあらましや時代背景等を知って頂き、なぜこのようなことが公然と行えたのか、大学の研究者による目的は知的好奇心を満たすためだけのものだったのか等、現在の沖縄の状況に重ね考えて頂きたいとの趣旨でこの集いを催しました。

事件は、盗骨された遺骨の返還を拒む京都大学を相手取って、争いの場を裁判所へと移しています。盗骨事件の歴史的背景、琉球と日本の関係、遺骨収集の違法性等と訴訟の意義についての講話を龍谷大学教授の松島泰勝氏がトップバッターとして熱く語ってくださいました。
ユーチューバーとして沖縄問題を発信して、昨今俄然注目を集めているのが2番手に登壇した多嘉山侑三氏。多嘉山さんは、事件とさらに琉球と大和の関係性について、簡潔にわかりやすくプレゼンテーションしてくださりました。

命どぅ宝!琉球の自己決定権の会からは、遺骨盗骨訴訟の原告でもある2人がそれぞれの思いを会場で話してくださりました。お二人は第一尚氏末裔になりますが、亀谷正子さんは、先祖が今帰仁城を攻めたことにより、今帰仁地域の皆さんの先祖に大きな心身の痛手と苦労をかけてしまったことを涙ながらに謝罪していました。玉城(たまぐしく)毅さんは、京都地裁での琉球語での原告意見陳述を披露してくださりました。

当日の来場者数は82名。質疑応答では延べ8名の方から活発な質問や意見発表があり、予定された時間では収まらない状況でした。
最後に、琉球人遺骨返還請求訴訟を支える会/琉球・沖縄の代表から支援要請のお願いがあり活況のうちに閉会しました。

(投稿 会員・N)

※盗骨問題をより詳しく知るために。
紹介書籍:耕文社刊≪大学による盗骨≫ 松島泰勝・木村朗 編著

※多嘉山侑三さんのYoutube「うちなーありんくりんTV」はこちらから。