よなみね義雄・論壇集(No.14 2019年2月24日 琉球新報)「琉球併合140年 はく奪された主権回復を」

本日(5月29日)告示の「沖縄県議選挙(6月7日投開票)」に、本会共同代表のよなみね義雄さんが、本会公認候補として立候補しました。本年2月末から、よなみね義雄さんが目指す沖縄の社会の在り方や、考えていること、を少しでも知っていただきたいと思い、過去4年間に沖縄タイムスと琉球新報に掲載されたよなみね義雄さんの投稿16本を、「論壇集」として順次掲載しています。

「論壇集」の第14回目は、2019年2月24日付の琉球新報に掲載された投稿です。この日は、どしゃぶりの雨でしたが「辺野古埋め立ての賛否を問う県民投票」が実施された日であり、「琉球人遺骨返還訴訟を支える会/琉球・沖縄」が結成された日でもあります。

新人であることに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、厳しく、不自由な選挙活動を強いられていますが、立候補者本人もスタッフも頑張っていますので、最後の最後までご支援をよろしくお願いします。

琉球併合140年
はく奪された主権回復を

今年は1879年の日本による琉球王国の武力併合から140年の節目の年を迎える。私たち琉球・沖縄人は、この琉球併合をどのように考えるか。過去の歴史的事象は、現在の立ち位置・状況がその評価の判断基準になる。

今、沖縄で民意を切り捨て、強引に辺野古新基地建設を進める日本政府の行為は、あらたな琉球併合そのものだ。

日本の独立と引き換えに米国へ売り渡された1951年の対日講和条約や現在の日米両国、軍事植民地化の契機となる1972年の日本「復帰」は、いずれも私たちの民意・存在を無視した第2、第3の琉球処分とも評される。それにしても不可解なのは、いったい私たちはその歴史から何を学んだのかということだ。

そんな焦燥にかられる中、琉球大学の波平恒男教授の大著「近代東アジア史のなかの琉球併合」を手にした。著書は、従来の通説的な琉球処分論を根底から批判検証しているが、私はそこに、現在の沖縄の状況を打破する大きな光明を見出す。

明治の「琉球処分」は沖縄近代史の出発点であり、現在の琉球・沖縄の状況をも規定する。著者は、いくつかの重要な論点を指摘する。従来の琉球処分論は時の処分官、松田道之の「琉球処分」を根本史料として、「処分する権力者」側の視点に傾斜する。だが著者はこれまで顧みられる事がなかった国王尚泰の側仕・喜舎場朝賢の「琉球見聞録」に準拠し「処分される側」から捉え直す。

また琉球処分を、中国を宗主国とする東アジアの冊封・朝貢体制と明治政府の対外拡張政策のあつれきの中に、台湾出兵と朝鮮併合とも関連付け、「併合」が歴史事実だとする。

そして、戦後の研究が戦前からの日琉同祖論を下敷きに据え、米軍支配からの脱却=日本復帰運動との整合性を取るために、琉球処分が「民族統一」でなければならないとする「学問外的要請に大きく規定」されたと批判する。

波平教授のこれらの指摘は、日本復帰運動の総括や現在の沖縄の将来構想に有効な理論的示唆を与える。現在の沖縄のおかれた危機的状況―軍事植民地化と貧困の固定化は、日本復帰運動=民族統一(日琉同祖論)の失敗・破たんを意味する。

琉球併合は、日本による琉球国の主権のはく奪であり、私たちに残された唯一の方策は、琉球・沖縄の主権の回復=自己決定権の確立ではないか。

かつて救世主と見立てた日本国は140年前に強圧的に琉球を併合した形相で、再び私たちの前に立ち現れる。歴史は繰り返すというべきか。

(西原町、農業、64歳)

【お知らせ】
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※中頭郡選挙区「西原町・中城村・北中城村・北谷町・嘉手納町・読谷村」在住のお知り合いに、よなみね義雄さんへの投票を依頼してください。

※ビラ撒きや、街宣場所での手振り、西原町翁長の後援会事務所や、宜野湾市普天間の本会事務所での作業の手伝いをお願いします。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、事務所を訪問される方は、マスクの着用・手指の消毒などをお願いいたします。

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ゆたさるぐとぅ うにげーさびら!

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